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‘ NON-ID Refugees’ 『身分証明のない難民』~Our neighbors… just 6,000 miles away~

 

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レバノンにおけるパレスチナ人難民をテーマとしたドキュメンタリー映画の上映会、及び監督であるガビー・ジャマルさんによるトークイベントを、ベジタリアン・レストランTOSCAにて開催しました。

私たちの6,000マイル先で、IDを持たない難民として制限された生活を強いられ、仕事や教育の機会を得られず途方にくれる人々や、戦場へと向かう大人や子供たちの姿を想像し、共に考えました。トスカの皆さんが心を込めて作ってくださった美味しいレバノン料理をいただきながら、さまざまな国からのゲストも交えた創造的な話し合いの場となりました。

 

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問題の解決の糸口はどこにあるのか?
人権とはなにか?
私たちにできることは?
humanitarian(人道主義)の在り処とは?

 

難民として暮らす人々の現状について少しでも理解し、我々が生きる社会の行く先に希望を見出そうと、ガビさんと参加者との間で対話が続きました。参加者の一人からの、「もし何でも出来るとしたら、この問題を解決するために貴方はどうしたいですか?」という質問に対して、ガビさんは「まず、彼らの存在を忘れないでください。」そして「仕事をすべての人に与えて欲しい。」と答えられました。ただ何かを与えられて助けられたいのではなく、仕事をして自分の力で生活をつくり、誇りを持って生きていきたい。ただそれだけのことが、IDを持たない彼らにはできず、人間らしく生きることが叶わないという現実は、私にとって衝撃的であり、紛争を解決することと人権を取り戻すことが別物であるということ、そして、人間が尊厳を持って生きていくということの意味について、考えさせられました。

 

私が京都で出会ったガビさんは、いつも明るく、眼差しが優しくて、歌ったり踊ったりと陽気な方です。彼は13歳で兵士となって戦場に赴き、その後のパレスチナでの活動や、日本で生活する現在に至るまで、きっと様々な困難に見舞われ、深い怒りや悲しみを抱え、その度に苦境を乗り越えてきたのだと思います。フィルムから流れてくる現状は悲惨なものでしたが、ただ悲しいだけでは無い、血の通った、体温のあるものだと感じました。その理由はまさに、フィルムと私たちとの間にガビさんがいたことであり、彼の人柄に触れたことで、ガビさんの想いが”種”として、私たちの心に植えられたように思います。

 

このイベントからおよそ半月後、ガビさんとパートナーの潤子さんは、日本を離れ、再びレバノンへと旅立たれました。とことん冒険家で、自由な心で前に進み続ける彼らと出会えたことを嬉しく思います。そう遠くない未来に、彼らのホームを訪れたい。

 

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